札幌日大が駒大苫小牧を下し、24年以来2年ぶり2度目の夏甲子園出場を決めた。3点リードの8回に先発石川瑛二朗投手(3年)が無死満塁のピンチを招くも、2番手前田泰佑投手(2年)が火消し役をまっとう。主将の前田和磨捕手(3年)との「まえだまえだ」コンビでピンチをしのぎ、聖地への切符をたぐり寄せた。全国大会は8月1日に組み合わせ抽選を行い、5日に開幕する。

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札幌日大が、昨年決勝で逃した聖地への切符を、執念でつかみ取った。森本琢朗監督(45)は「苦しいゲームでしたが、20人のメンバー、69人の部員全員で戦った結果。本当にうれしいです。去年はここで負けて、この景色を見るために選手と一緒に1年間、頑張ってきましたので、最高の気分です」と喜んだ。

追い上げられる中、踏ん張ったのは「まえだまえだ」バッテリーだ。3点リードの8回無死満塁で登板した前田泰は、1球目を投げる前、屋根が開いたエスコンフィールドの上空を数秒見上げた。「森本先生から気持ちを整理する方法として教えてもらった。空がめっちゃ青かった」。最初の打者を一邪飛に打ち取り1死を取った後、1死満塁から犠飛で1点を失うも最少失点でしのぎ、9回も無安打無失点で締め、甲子園への扉を開いた。

後輩の意思を尊重する優しい“アニキ”のリードも生きた。前田和は「ピッチャーが投げやすいように大きく構えることを意識しました」。8回2死満塁から三振を奪ったスライダーも「左打者だったので直球だと詰まってヒットにされる可能性もあったので」という前田泰の考えを尊重し、最高の結果につなげた。

“心の参謀”補強も、効いた。昨年は、あと一歩で甲子園を逃した。今春、北海の部長として16年の全国準優勝を経験している坪岡英明氏(57)が新部長に就任。前田和は「2年半やってきた札幌日大の野球に加え、試合の流れの中で自分たちがどうプレーするべきかを坪岡先生に教えてもらいました」。決勝打の川合黎内野手(3年)は「思うようにいかないときでも、守備だったり全力疾走だったり、やれることをやっていれば必ず自分たちのペースになると言われてきました」。染み込ませてきた勝ち抜くための極意を、今度は甲子園初勝利につなげる。【永野高輔】

札幌日大・石川(先発し7回0/3、113球を投げ8安打3失点)「頼りになる後輩が救ってくれたので、次は甲子園で自分が救えるようになりたい」

○…昨年までの地区予選と南北北海道大会の2段階制から、1つのトーナメントで決勝まで戦う新運営は、大きなトラブルなく終了した。北海道高野連の横山泰之専務理事(52)は「天候の問題で、1日の試合数を増やしたりなどして対応しましたが、各校や運営スタッフのご理解と協力のおかげで無事、進行することができました」と感謝した。

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