常総学院が大逆転で10年遠ざかっていた夏頂点に王手をかけた。
4-4で延長10回タイブレークに突入。先攻の明秀学園日立に4点を取られ、こわばった表情でベンチに帰ってくる選手たちに、島田直也監督(56)がゲキを飛ばした。「相手にできるんだからうちもできるよ」「伝説作るぞ!」。
この言葉に選手たちは奮起。早いカウントからどんどんと振っていき、息もつかせぬ間に同点。最後は佐藤泉里(せんり)内野手(2年)が決めた。
この試合ここまで無安打も、またも島田監督から「笑顔でいきなさい」との声をかけられ、「自分で決める」という思いで打席へ。1死満塁から、「打った球は覚えてないです」というほど無我夢中の状態で振り抜いた打球は左前に転がった。
3年生が本塁上で大喜びする様子を見て「野球人生で1番うれしい瞬間です」と大粒の涙をこぼした。実は大会2週間前に左ハムストリングスを肉離れ。「なにしてんだというところもあったんですが、それでも3年生は全力で応援してくれた。その気持ちに応えられた」と、恩に報いることができたからこその歓喜だった。
最後まで諦めない「常総らしい」野球でつかみ取った勝利。同校OBでもある島田監督は「こういう試合をできるんだから。次は最後なんで、思い切ってやってもらいたいな」と選手たちに期待した。

