インディアンス、レッドソックスなどで活躍し、大リーグ通算555本塁打を誇るマニー・ラミレス外野手(44)が、独立リーグの四国IL高知と行っている入団交渉が大詰めを迎えていることが8日、分かった。すでに高知の球団幹部が渡米し、近日中にラミレスと直接交渉がもたれる。昨年11月にラミレス側が仰天の逆オファーをし、高知は受け入れる姿勢を示してきた。

 かつての大リーグのスーパースター、マニー・ラミレスと高知の入団交渉が最終段階に入っていることが判明した。球団幹部が米国に入り、近日中にラミレス本人とマイアミ近郊で直接交渉を行う方向だ。

 日本の独立リーグ球団が渡米して超大物の元メジャーリーガーにアタックするのは前例がない。ラミレスは10年を最後に大リーグの第一線から退き、今年で45歳になる年齢的なネックもあることから、プレーに支障がないか、最終確認をするとみられるが、高知側は選手としての入団に好感触を得ているという。

 ラミレスは大リーグ歴代15位の通算555本塁打を誇る。通算打率も3割を超え、インディアンス、レッドソックスで首位打者、本塁打王、打点王に輝いた。17年の米国野球殿堂の候補にもノミネートされる強打者が高知に逆オファーしたのは昨年11月22日。同球団の外国人内野手と代理人が同じ縁もあって入団の売り込みをしてきた。

 当初、高知の梶田宙球団社長(34)は「メジャーで経験したもの、本格的なメジャーのプレーを見せてもらえれば」と期待する一方で「本当に来てもらえるのでしょうか」と半信半疑。ラミレス側に入団OKの姿勢を示し、年末年始も回答を待っていた。

 ラミレスは13年に台湾・義大でプレーしたのを最後にブランクがあるが、いまは復帰に向けて練習を重ねている。昨年12月下旬にはジュリアナ夫人が米メディアに「海外のプロチームのオファーがある。猛練習しているの」と明かし、自身のインスタグラムでフリー打撃を行うラミレスの動画を公開していた。

 高知ではヤンキースなどで活躍した伊良部が09年にプレーし、15年はメジャー帰りの藤川も受け入れた。今回は過去最大のビッグネームと合意する可能性が日増しに高まっている。

 ◆マニー・ラミレス 1972年5月30日、ドミニカ共和国生まれ。91年ドラフト1巡目(全体13位)でインディアンス入団。93年に初昇格し、99年に165打点で初タイトル。01年からレッドソックス入りし04年に本塁打王、ワールドシリーズMVP。レイズ入りした11年に2度目の薬物使用が発覚し一時引退。その後は複数球団とマイナー契約を結び、13年には台湾リーグでプレー。14年はカブス傘下マイナーで選手兼打撃コーチ。メジャー通算2302試合に出場し、歴代15位の555本塁打、同18位の1831打点。ポストシーズン通算29本塁打は歴代1位。183センチ、102キロ。右投げ右打ち。

 ◆四国アイランドリーグplus 四国4県を活動地域とする。05年発足。現在の所属球団は愛媛マンダリンパイレーツ、香川オリーブガイナーズ、高知ファイティングドッグス、徳島インディゴソックス。過去には九州などの球団が参加していたこともある。