<レンジャーズ7-4エンゼルス>◇16日(日本時間17日)◇グローブライフ・フィールド

【アーリントン(米テキサス州)16日(日本時間17日)=斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(27)が、日米通算150号へあと数十センチというフェンス直撃の先制適時二塁打を放った。レンジャーズ戦に「3番DH」で出場し、4打数1安打。初回無死一、三塁で中越えの大飛球だった。ボールカウント3-0から安打にしたのはメジャー初。一方、その後3打席は連続三振で、審判の判定に不服そうなジェスチャーを見せることもあった。

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大谷は3回1死、フルカウントから外角高めのスライダーを見送った。ボール球と判断し、一塁へ歩こうとした。判定はストライク。驚いたような格好で、何やら言葉を発してベンチへと引き揚げた。外角ギリギリ、高さは違うが1球目のストライクと同じコース。2ストライクなら手を出してもいいゾーンだった。

見逃した自分にいら立ったのかもしれないし、真意は分からない。いずれにしても、不服そうな態度は誰が見ても明らかだった。この日だけでなく、判定に対する“無言の意見”はこれまでも度々あった。試合後、レ軍のグレイは「ギリギリに投げなくてはいけなかった。審判が(ストライクを)とってくれた」と問題視しなかったが、大谷のジェスチャーは、相手投手や球審に対するリスペクトに欠ける行為だったと言われてもおかしくない。

まして、大谷は投手でもある。3連戦中に審判団のメンバーは変わらない。仮に悪い印象を与えれば、3戦目に登板する自分にとっても不利に働く可能性がある。今やスーパースターで、一挙手一投足が注目される。試合観戦やテレビの映像を見て、憧れ、夢を抱く少年たちもたくさんいるだろう。逆境に負けず、乗り越えてきた大谷。打席でもぐっと耐え忍び、挽回する姿が見たい。【斎藤庸裕】