<ヤンキース7-12メッツ>◇13日(日本時間14日)◇ヤンキースタジアム

 腰痛で休養しているヤンキースのイチロー外野手(40)が、今季初勝利を挙げたメ軍松坂に対する熱い思いを語った。自身はメッツ戦の出場を取りやめ治療などに専念した一方で、松坂の登板はダッグアウトで見届けた。「背負っているものは何か人と違うものがある。常に自分だけではない何かを背負っている。今は先発でないし、アイツの中に秘めるものが必ずある」。先発復帰を目指す姿勢に、自らの立場を重ねるかのように言った。

 99年。松坂のプロデビュー直後に初対戦した際、松坂が「自信が確信に変わった」と話して以来、歴史を重ねてきた。「応援したいと言ったらおかしいけど、一緒に頑張りたいというか、そういう気持ちが今、特にする。なかなか同志という存在はいないが、大輔はそういう意味で唯一かもしれない」。互いに底力を認め合う一方で、今の立場は確約されていない。「先発に戻ってバンバンやってくれたらね。アイツのことが好きな人は、内に秘めた思いとかをね、そういうところが好きなんだろうしね。ただ投げている人ではないよね」。

 イチロー自身、一緒のグラウンドに立てないジレンマはある。患部の痛みについて「だから出ない。そうでなければ出てます」と話した。14日以降の出場は、回復状況を見て判断するが、松坂と対戦できなかったことは、無念だったに違いない。