ソフトバンク中田賢一投手(32)が広島黒田との投げ合いで、開幕3戦目の29日ロッテ戦に向け思わぬ収穫を得た。
本番モードの広島は指名打者を使用せず、投手の黒田も打席に立った。チケット完売で3万1255人が見守る中、間違っても注目の投手に当てるわけにはいかない…。「内角には投げられないですから」と、外角を狙った直球が、低めに続けて決まった。「変に力まないからバランスよく外角低めにいい球がいく」。受けた斐紹からもベンチで黒田の時の球がよかったと言われ、脱力投法に気付かされた。
メジャー帰りの黒田がテンポよくアウトを重ねるのにつられるように、中田も凡打の山を築いた。「中日時代は(川上)憲伸さんと黒田さんが投げ合うイメージ。僕とはない。今日もすごかった。意識はしていないが、試合展開も早かったので」。2人とも7回を無失点ながら、中田は被安打2。6安打を許した黒田を上回る投球だった。
カーブを使い、緩急を生かした。直球にも力があり、課題だった走者を出してからの投球も「普通に投げられた」とクリアした。工藤監督も「低めを意識して丁寧に投げていた。ああいう投球をシーズンでも続けてくれれば」と評価した。
FAで移籍してきた昨年はチームトップに並ぶ11勝を挙げ日本一に貢献した。2年目の今季はオープン戦4試合で18回を投げ3失点。防御率1・50。キャンプ中から松坂の影に隠れしっかり調整を続けてきた。投打にわたる「黒田効果」も生かし、今季もしっかりローテーションを守ってくれそうだ。【石橋隆雄】



