広島大瀬良大地投手(23)の140球目は無情にも一、二塁間を鋭く割っていった。ゼロを並べ続けたスコアボードに初めて「1」が刻まれた。135球を投じてなお、立った9回のマウンド。しかし先頭の亀井の飛球を左翼天谷がグラブに当てながら二塁打。そして1死三塁とされた後、井端への3球目が高く入った。同点打だった。

 「状態はあまり良くない中で、会沢さんがしっかりリードしてくれたと思います。悪いなりに工夫した結果、うまくいったのかなと思います。最後、甘く入ったのが悔しいです」

 イメージチェンジした姿を巨人打線に見せつけた。新しく習得したツーシーム、フォークを多用。前回のDeNA戦(横浜)の反省も生かし、カーブも使って緩急を生んだ。球数は5回で100球を要するなどかさんでいったが、決定打を許すことはなかった。120球を投げて向かった8回のマウンドでは最後の阿部を三振に打ち取り、ほえた。自分で始まった連敗を止めようと必死だった。

 同点に追いつかれて降板した後、大瀬良はベンチで戦況を見つめた。中崎が抑えて同点のままナインが戻ってくると、真っ先に天谷の元へと向かった。肩をもんでリラックスをうながし、一声かけた。チームの勝利を信じたが、願いは通じなかった。8回1/3を投げ5安打1失点。今季初勝利は次戦、手に入るはずだ。