広島前田健太投手(27)が22日、7回1失点と好投も、今季2敗目を喫した。1回に不運な当たりで先制点を失ったが、2回以降は走者を背負いながらも粘りの投球。マウンド上からチームメートを鼓舞したが、打線の援護は最後まで得られず。エースでも勝てず、チームは3、4月の負け越しが決まった。
手袋も肘当ても着け、ヘルメットもかぶって、前田はベンチで待った。8回、8番石原の代打・天谷が四球で歩き、1死一、三塁。自身の打席で代打・小窪が告げられると、前田は両手をたたき、小窪を大声で励ました。チームの勝利を信じて-。しかし願いは届かず、空振り三振。安部の痛烈な打球も、遊撃・坂本の好守に阻まれた。静かに席を立ち、そのままベンチ裏に姿を消した。
「気持ち良くはない。先発に負けがつけば、先発の責任です」。エースは敗戦の責任を背負った。
巨人菅野とのエース対決。1点の重みは分かっていた。1回。先頭金城に右前打を許したが、2死二塁にまでこぎつけた。続く坂本を狙い通りの145キロ直球で詰まらせたが、三遊間への打球は三塁・安部のグラブをはじき、左前へ。「(点を)取られないことが一番。1回を抑えられれば良かった」。巨人の先制点が、重くのしかかった。
守備にも足を引っ張られた。2回1死一塁で一塁・新井がゴロを処理し、一塁ベースを踏んで二塁に送球したが、ベースカバーの遊撃・田中が後逸(記録は新井の失策)。4回は先頭アンダーソンの打球を処理した田中が、一塁に悪送球した。それでも粘った。
2回以降、毎回のように走者を背負いながら、チームメートを信じて右腕を振った。7回108球。6安打1失点も、2試合連続でのスミ1敗戦。誰もエースを責められない。
援護に恵まれないのは、この日だけではない。今季36回を投げて6失点。防御率は1・50だ。しかし、登板5試合で打線の援護は5点。「僕だけじゃなく、ほかの先発も、チームも勝てていない。みんなが苦しいとき。いつか流れが来る。それを信じてやるだけです」。前田は敗戦を受け入れ、そして前を向いた。3、4月の負け越しが決まり、借金は今季ワーストタイの6。チームも前を向かなければいけない。【前原淳】



