中日の勝てない男、ラウル・バルデス投手(37)が「10度目の正直」でようやく来日初勝利を挙げた。7回7安打2失点と力投。友利投手コーチから「あいつにないのは髪の毛と勝ち運」と言われた左腕が、ツキまくりの1勝だ。
初のヒーローインタビューでは「長い間、待たせたけど、勝てて本当にうれしい。本当にありがとう」と浜松の竜党に感謝。大事そうに勝利球を握りしめた。高い修正能力で白星をたぐり寄せた。「マウンドが合わなくて低めに投げられなかった」と、1、2回と失点する苦しい展開。地方独特のいびつなマウンドに苦しんだが、3回以降は修正し、制球力を発揮してゼロ行進だ。
1-2で迎えた2回には1死一、二塁からバルデスが三塁線に転がすバントがラッキーなヒットになった。「サードに強いバントを転がそうと思った」。すると、2番亀沢の2点左前適時打で逆転。直前に本当ならアウトになっていた三塁側ファウルゾーンへの飛球を三塁手梵がカメラマンに激突して落球。“打ち直し”の打球が決勝打になった。
開幕からフル回転を続ける苦労人に白星が付いた。友利コーチは試合後にベンチから飛び出すと「勝ち運? そうだね。だけど髪の毛はやっぱりないね。あっ! 今日頭触ったら産毛が生えてきてたよ」とニンマリだ。今季3度目の3連勝で勝率も5割に復帰。竜に勢いが出る1勝だった。【桝井聡】
◆ラウル・バルデス 1977年11月27日、キューバ生まれ。ドミニカ共和国に亡命後、04年にカブスと契約。10年にメッツでメジャーデビュー。昨季はアストロズで8試合登板。シーズン中にブルージェイズに譲渡された。メジャー通算103試合、7勝7敗2セーブ、防御率5・13。180センチ、95キロ。左投げ左打ち。



