悪夢の幕切れだ。0-0で延長突入の投手戦はまさかのサヨナラエラー。「僕のせいで負けてしまった。僕のせいで終わらせてしまって、チームに申し訳ないです」。阪神中堅柴田講平外野手(28)はその場でがっくり肩を落とすしかなかった。

 10回1死一、二塁の守りだった。福原が許したこの回3連打目、安達のヒットが前進守備の中前に弾んだ。満塁で3番駿太を迎えるのか…。次の瞬間、途中出場の柴田がファンブル。ボールを後逸する間に、三塁でストップしていた代走中村がきびすを返し、サヨナラのホームを駆け抜けた。

 和田監督は「焦る必要はないよな。あの当たりだったら…」と厳しい表情。平田ヘッドコーチも「慌てることないのに。前進守備してるのに」とやるせない。

 4年前にも苦い思い出があった。11年8月14日、神宮のヤクルト戦。5点リードで迎えた9回2死満塁。守護神藤川がバレンティンを中飛に打ち取り、試合終了と思われた。だが柴田がよもやの落球…。走者一掃エラーで2点差にされた。何とか8-7で逃げ切ったが、歓喜の輪では顔面蒼白(そうはく)の謝罪…。当時は藤川に「おもろかったわ」と励まされた。だが黒星直結なら、悪い冗談で流してくれる仲間もいない。

 野球にタラ、レバはない。でも落ち着いて処理して、1死満塁で駿太なら…。メッセンジャーが9回まで0を並べ、福原は失点1ながら自責0。何とも悔しい0-1負けだ。好調な打撃を買われ、8回1死二塁の好機では代打の切り札的に送られた。だが空振り三振でチームは無得点。そんな焦りもあったのか…。攻守の空回りは打って守って返すしかない。【松井清員】

 ▼阪神の失策によるサヨナラ負けは10年9月22日中日戦(ナゴヤドーム)で9回1死満塁から一塁手ブラゼルが堂上剛のゴロを本塁に悪送球して以来、5年ぶり。