えっ、ウソ、ほんとー!? 阪神がまさかのミスで負け、再び2位に転落した。広島に1点リードされた6回2死一、三塁。重盗を仕掛けられた場面で捕手の送球をカットするはずだった投手高宮和也(33)が捕球せず“本盗”(記録は送球間)をミスミス許した。打線も前田の前にお手上げ。結局、今季15度目の完封負けを食らった。
虚をつかれた。一塁側ベンチで見守る和田豊監督(53)も、あっけにとられた。1点ビハインドの6回。勝敗の分岐点は2死一、三塁の場面だった。5球目だ。一塁走者エルドレッドが二塁に駆けだす。鶴岡は低く送球。だが、高宮はかがみ込むようによろけて反応できず、カバーに入った鳥谷がワンバウンド捕球するのが精いっぱい。三塁走者菊池の本塁生還を、やすやすと許すしかなかった。
勝負どころで備えはあったのか。わずかなスキが命取りになった。この局面は高宮が鶴岡の送球を捕って本塁突入を防ぐ「ピッチャーカット」だった。捕れなかった時点で万事休す。和田監督も「明らかに狙ってくる場面。頭では分かっているんだろうけど、体で反応できていない。鶴岡が投げた瞬間、一瞬、飛んでしまっている」と渋い表情で振り返った。広島の重盗策のえじきになった高宮も敗戦の責任を背負い込んだ。
「体勢が崩れて反応が遅れました。僕のミスです。(ピッチャーカットは)言われていたし、頭にもあったんですけど、捕れなかったということです…」
またも、広島の足攻めに敗れた。5月10日には5回2死一、三塁から重盗を決められ、9月2日は4回2死一、三塁からベテラン新井に本盗を許していた。2度の痛恨ミスを生かせず、同じ2死一、三塁から、いたずらに失敗を重ねた。
難敵の先発前田に重すぎる2点目を失ってしまった。追う展開ながら安藤、福原、守護神呉昇桓も投入した執念も報われず、広島に07年以来の負け越しが確定。2位に転落し、3位巨人が勝率わずか2毛差で肉薄する窮地に陥った。【酒井俊作】



