痛い1敗だ。巨人は中10日で万全の菅野智之投手(25)が7回2安打1失点(自責点0)と好投も、2回2死一、三塁で、坂本勇人内野手(26)がまさかの適時失策。打線も天敵ジョンソンと中崎の前に無得点に抑えられて敗れた。手痛いミスで、連勝は3でストップ。4位広島に1・5ゲーム差に迫られるとともに、首位ヤクルトには1・5ゲーム差に離された。
まさかの光景だった。2回2死一、三塁。菅野が広島石原を遊ゴロに仕留め、チェンジとなるはず、だった。予期せぬ展開は、坂本が打球をはじき、三塁走者が先制のホームイン。菅野は動揺することなく援護を待ったが、願いは届かなかった。チームの連勝は3でストップ。菅野は「(チームが)負けるのは悔しいし勝ちたかったです」と率直な思いを吐き出した。
逆転Vの旗手となるべく、万全を期してのマウンドだった。雨天中止によるローテ再編もあり、中10日の調整期間をもらった。目下の敵の広島をたたいて、阪神、ヤクルトと上位陣相手にフル回転し、白星を量産するはずだった。この日は7回2安打1失点で、自責点は0。原辰徳監督(57)からも「非常にいいピッチングでした。リズムも良かった」と称賛されたが、菅野が欲しかったのはチームの勝利だけ。「何度も勇人さんには助けてもらった。抑えられないのは自分の甘さ。強くならないといけない」と自分を責めた。
1つの勝敗が大きく左右する時期と分かっているからこそ、坂本も自分を責めた。「いい投手が投げる試合でああいうミスをしたら勝てない。あれぐらいさばけないといけない」。練習でもゴロ捕球を繰り返し、試合での捕球体勢も普段通り丁寧だった。打球の勢いが、想像より速かったのかもしれない。それでも「あの1点で負けてしまった」と、責任を1人で背負い込んだ。
全員が自分を責めたくなる。それほど重い1敗だ。原監督は「(坂本の失策は)0点という状況ですから何て答えていいか分からないけど、0点では攻撃陣はいけませんね」と無得点に終わった打撃陣に奮起を求めた。残りは13試合も、ヤクルトと5試合、阪神とは3試合の直接対決が残っている。防げるミスを防ぎ、束になって戦う。18日のヤクルト戦から始まる勝負の7連戦に向け、もう1度、仕切り直す。【浜本卓也】
▼巨人は4月9日広島戦、5月20日阪神戦に次いで今季3度目の0-1敗戦。この日の1失点は坂本の失策。巨人がタイムリーエラーで0-1敗戦は、62年5月19日国鉄戦以来、53年ぶり。62年は6回に三塁長嶋の悪送球で1点を失って敗れた。これで広島戦は9勝15敗となり、マツダスタジアムでは4勝9敗。ビジターの広島戦で9敗以上は広島市民球場時代の86年(4勝9敗)以来、29年ぶり。



