巨人のスタメンに、ドラフト1位の選手が6人も連なった。3番に06年1巡目の坂本。5番は09年1位の長野。以下、08年大田、14年岡本、13年小林に12年菅野まで。原辰徳監督(57)の下で鍛錬を重ねてきた面々が、残り9戦の佳境に集結した。

 全員が仕事をした。6回、坂本が決勝の適時二塁打。阪神先発岩崎の直球を力強く左翼フェンスに当て、重い試合を動かした。「こういう時に勇人がグングンと引っ張ってもらいたい」と原監督。9月に入り調子を落としていたキャプテンに対して試合前、珍しく直接指導していた。「時に手を差し伸べることがあっていい」と優しい顔だった。

 7回の追加点は大田の左前打が起点。好リードの小林が適時二塁打を放った。岡本は好守で支えた。8回は長野。押し込みの利いた適時二塁打で、10年1位の抑え、沢村を楽にした。10勝目の菅野を「我々の考え方を聞き、励行してくれる。プロらしさが芽生えつつある」と評した原監督は18日のヤクルト戦前、選手たちに「勝負はもっと先にある」と伝え、腹をくくらせた。同時に菅野の登板を詰めず、勝負手を待った。虎を退け、残りの登板は燕との対決に万全でぶつける。

 何のために優勝を狙うか。それぞれ「大義」がある。本社設立80周年のヤクルト。球団創設80周年の阪神。戦後70年に黒田を呼び戻した広島。巨人はV9以来の4連覇に日本一奪回。最後は大義の大きさと深さで決まる。長年かけて培ってきた土台が違う。原巨人は負けない。【宮下敬至】