「専任」監督が初日から動きまくった。中日の秋季練習が11日、ナゴヤ球場で始まり、首脳陣と一部主力選手、みやざきフェニックス・リーグ不参加の選手らが参加した。現役引退した谷繁元信監督(44)は自らスマホで平田、大島の打撃フォームを撮影し、修正に着手。3年連続Bクラスからの逆襲へ「動く秋」を宣言した。

 あいにくの雨もこれ幸いとばかり、選手との距離が近い室内練習場で谷繁監督はどこまでもアクティブに動いた。「監督だけになったので、少し動きが出るでしょう。動きながらコミュニケーションをとりたい。(秋は)欠点があればそれを克服し、長所は伸ばすという時間に使いたい」。

 マシン打撃を始めた平田の脇に立つと、スマホを取り出してネット越しに撮影を始めた。中断させ、動画を一緒にチェック。修正ポイントを伝え、また撮影を繰り返した。「俺はガラケー派なんだけど、せっかく便利なものがあるから有効活用するよ」と笑った。

 終盤に4番を託し、先日は個人名を挙げて成長を認めた背番号6。もう一皮むけるために以前から気になっていた右手の握りを指摘した。平田は「今まで映像は正面しか見てこなかった。(修正して)悪い感じじゃなかった。しばらく続けたい」と感謝した。

 監督は動きを止めない。打率2割6分と低迷した大島にもスマホチェック。さらには打撃投手として1時間超、250球ものボールを選手会長に投げ込んだ。「この間まで現役だったんだから、こんなの平気だよ」と涼しい顔だ。

 右肩痛から復活を目指す遠藤のスローイング指導や、育成選手らにも1人1人声をかけた。球場には朝から、真っ暗になるまで滞在した。「少しずつ選手の力にならないと。(最終戦から)3日あったけど、来年に向けてやっていくぞという気持ちになっている」。屈辱にまみれた2年間のリベンジへ。強くアクセルを踏み込んだ。【柏原誠】