真中「満ウエー」で、日本シリーズ行きのトライを決める。ヤクルトは今日14日から始まる巨人とのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(神宮)に向けて、全体練習を行った。決戦を前に真中満監督(44)は「全員野球」の重要性を説いた。14年ぶりのリーグ優勝に輝いた公式戦同様に、チャレンジャー精神を貫き、短期決戦を勝ち抜く。
目指すスタイルは、日本列島を熱狂させたエディー・ジャパンと同じだった。ヤクルト真中監督は力強く、CS突破への決意を口にした。「シーズン中と同様に平常心でやっていけば、いい戦いはできる。1人1人の力を集結してやっていきたい」。ラグビーの「ONE FOR ALL、ALL FOR ONE」の精神は、全員野球を掲げる真中監督も共感できるものだった。
ラグビーW杯で「ジャパン・ウエー(日本流)」を掲げた日本代表が世界を驚かせた。真中監督も「米国にも勝ったよね。すごいよね。1次リーグ敗退は残念だったけど。もっと人気が出るんじゃないかな」と素直に感動した。競技は違っても、真中監督も2年連続最下位のチームをリーグ覇者へと導いた。「自主性教育」をテーマに、春季キャンプでは夜間の自主練習を廃止。打順でも川端を「2番」に据える攻撃的オーダーを組み、無死一塁でも犠打のサインは送らず、自由な攻撃を展開した。「満ウエー」で新風を吹き込み、大混戦を制した。
突出した個の力だけに頼らないのも真中流だ。「打者は短期決戦で力を出すことは難しい。波があるから。山田も1人で何とかしようとするのではなく、後ろにもいい打者がいる。つなぐつもりでやってほしい」。今季トリプルスリーを達成した山田だけでなく、首位打者と最多安打を獲得した川端、打点王の畠山ら、得点力を秘めるトライゲッターが多い。「巨人は常勝チーム。手ごわい。僕たちはチャレンジャーだから」。ブルペンの継投力もリーグ優勝の原動力だった。仲間を信じてつなぐ勝利へのスクラムを組めれば、日本一のゴールは見えてくる。
日本シリーズへの扉は3勝で開く。エディー・ジャパンも下馬評を覆し、歴史的な3勝を挙げた。「うちも粘り強くやっていきたい」。巨人との大一番で、「満ウエー」を集大成する。【栗田尚樹】



