最悪です…。阪神は今季7度目の延長戦でまたも勝てなかった。12回、西武に勝ち越され、貯金2の壁にはね返された。金本監督が指摘したのは高山俊外野手(23)のミス。3回は左翼守備の失策が失点につながり、8回はバント失敗で流れを失った。2つの痛恨プレーに「最悪」と悔いたルーキーの発奮が、チーム浮上のカギになる。
終盤は走者を出しても得点を挙げられない。救援陣7人をつぎ込む継投も徒労に終わった。4時間20分のタイトゲームを落とし、今季の延長戦7試合目でいまだ白星なし。金本監督の会見も約2分の短さ。渋い表情で敗因を振り返り、その中心は高山だった。
「今日は、その2つのプレーが目立ってしまったけど、高山が、これからレギュラーとして信頼ある選手になっていくには今日みたいなプレーは絶対にやらない。やることはきちんとできる、右打ちとかバントとか。彼がどう考えるかね。『こういう日もあるよ』で終わるのか、責任を重く感じて練習に取り組むかで方向性が違ってくると思う」
大物ルーキーが試練を味わった。攻守で致命的なミスを犯し、敗戦に結びついた。まずは左翼守備だ。同点の3回1死走者なし。秋山のライナーの目測を誤って後逸し、三塁まで進塁を許してしまった。あっけなく金子侑の中犠飛で勝ち越し点を献上。高山も険しい表情で「何もないです…。一番、最悪なプレーをした…」と振り返るしかない。
ちぐはぐな流れは打席でも尾を引いた。同点の8回無死一、二塁。ベンチの指示は送りバントだ。だが、初球を炭谷の目前に転がすだけで二塁走者はあえなく三塁で封殺された。きっちり決めていれば1死二、三塁の絶好機。痛恨のミスで、わずかなチャンスを生かせず、虎は敗戦へと転がり落ちた。高山も「初回どうこうより、守備とバントのところがすべてです」と猛省する。1回には、3試合連続適時打で同点としていたが、帳消しのミス連発だった。
開幕から先発を重ね、シーズン通算58安打はチーム2位だ。ここまで及第点の内容だろう。タイミングの取り方を変えるなど、第一線で活躍するため、工夫する。だが、不動のレギュラーとして熱望するからこそ指揮官も手厳しい言葉を並べた。明日7日からのロッテ3連戦は、故郷の千葉でプレーする。オープン戦でも躍動し、奮起に期待だ。
チームは日曜日に引き分け1試合を挟んで4連敗。さらに、貯金2を目前にした試合を8連敗だ。金本監督も「遠いですね」と嘆いた。6月も一進一退の攻防が続くなか、パ・リーグの上位との6連戦で巻き返しを図る。【酒井俊作】
▼阪神は貯金1で迎えた試合で8連敗。5月7日の18勝16敗2分けを最後に、貯金2以上となったことがない。また、日曜日の試合では5月8日ヤクルト戦から1分けを挟み4連敗。デーゲームは10勝13敗1分けで借金3(ナイターは18勝15敗2分け、貯金3)。
▼阪神は今季の延長戦7試合で4敗3分けと、今季12球団で唯一勝ちがない。延長回での得点は、3月31日ヤクルト戦11回表の鳥谷押し出し四球による1点のみで、総失点は11。10回以降のチーム打率は1割4分3厘で、9回までの2割4分8厘から大幅に悪化している。
◆高山過去のバント失敗 4月19日ヤクルト戦。4-4の7回裏、無死一塁。1番打者の高山は初球からバントの構えを見せ、2球目を空振り。3球目からバスターに切り替えたがファウルで、結局右飛に倒れ、走者を進めることはできなかった。



