これが見たかったんや! 阪神マウロ・ゴメス内野手(31)が5回“反撃”の21号ソロを左翼席へ運んだ。来季去就が微妙な立場にあるG砲の15試合ぶりのアーチに中谷将大外野手(23)もバックスクリーン弾で呼応。甲子園で1イニング2発は約1年ぶり。金本監督が待望する本拠地のアーチ攻勢が敗戦の光明だった。

 ゴメスはゆっくりと歩を進め、バットを放り投げた。3点ビハインドの5回。ここまで阪神打線が苦しめられてきたDeNA石田を仕留めた。内角140キロ直球をフルスイング。打球は大きな弧を描き、左翼スタンド中段に消えていった。

 「いい感触で捉えることができた。しっかりと打球を飛ばせたね」

 8月11日広島戦(マツダスタジアム)以来、出場15試合51打席ぶりの21号ソロアーチ。反撃を期すチームに勢いを与える一打となった。だが、それだけではない。愛すべき猛虎残留へ向けて-。自身にとっても価値ある1発だった。

 来日3年目のG砲。今季はここまで打率2割5分8厘、21本塁打、73打点。まずまずの数字を残しているが、ここ数試合はスタメンから外れることも増加。来季の去就問題が注目されるようになってきた。来季契約については球団内でも意見が分かれており、現状では白紙だ。

 とはいえ、ヤクルト・バレンティン、中日ビシエド、DeNAロペス、巨人ギャレットら他チームの助っ人と比べても、遜色のない成績であることも事実。本塁打、打点は現在チーム2冠。来日1年目には打点王のタイトルを獲得と実績は十分だ。さらに、新たに助っ人外国人を獲得した場合、日本野球に適応できないリスクもあるが、それを心配する必要もない。4年目のさらなる上積みにも期待ができるだろう。

 もちろん、自身も残留に前向きだ。前日1日には「できる限り(阪神に)残りたい。チームに残るためにも、日本一になるためにも頑張りたいと思う」と、チームへの愛着を語っており、残り試合への奮起も約束していた。

 契約更新については、今後の活躍や、ライバル球団の助っ人獲得に乗り出す可能性も含め、総合的に判断される。それでも、この日放った豪快アーチは、ここからの爆発を期待させてくれる一打だった。チームの逆転CS進出へ、そして自身の阪神残留へ。ゴメスがともに大まくりをかける。【梶本長之】

 ▼阪神の1試合2本塁打は8月14日中日戦(京セラドーム大阪)江越、高山以来。甲子園では、7月30日中日戦での福留、高山以来。1イニング2本塁打は8月5日ヤクルト戦(神宮)9回のゴメス、伊藤隼の連続本塁打以来。甲子園に限ると、15年7月31日ヤクルト戦4回のマートン、新井の2者連続以来。