オリックス金子千尋投手(33)がリーグトップタイの4勝目をマークし、今季最多の貯金7を導いた。1年ぶりの2戦連続中5日登板も、3失点しながら今季最多119球で2度目の完投。開幕4連勝は11年以来の自己最長タイだ。通算39完投は現役では単独4位に浮上。開幕戦こそ勝ち負けがつかなかったが、4月は4戦4勝でチームの開幕ダッシュの中心となった。

 1発浴びれば逆転という緊迫の場面でも、金子は冷静だった。9回1死一塁。中村に低めフォークを打たせて三ゴロ併殺打。ナインとタッチしながら、笑顔の花が咲いた。「4点取ってくれたのに、すぐに3点返されて申し訳ない気持ちと自分へのいら立ちもあった。切り替えて投げた」。

 6回に3失点してギアが1段階上がった。7、8回と3者凡退。この時点で111球を投げていた。今回は2試合連続の中5日登板。エースをカード初戦に配置するチーム戦略で、次回も中5日の可能性が高い。降板してもいい状況で9回も志願して続投した。

 「まだシーズン始まったばかり。そこまで疲れは感じない」と頼もしい。この続投が平野に貴重な休息を与えた。抑え右腕は前日25日の試合で打球を右足首に当てていた。この日も少し腫れがあった。「すごいですね。エースの投球をしてくれた。自分も助かりました」と感謝された。