阪神は歴史的勝利の勢いそのままに快勝した。5打点の鳥谷敬内野手(35)に導かれ、5連勝で首位をキープ。甲子園の広島3連戦では06年以来、11年ぶりの同一カード3連勝を決めた。「去年はやられていたので、3つ勝てて良かった」。昨季はカープに7勝18敗と苦戦していただけに、鳥谷も珍しく表情を崩した。

 両チーム無得点の4回無死一、二塁、40歳の4番福留が三塁線にセーフティーバントを試みた。ファウルで失敗に終わるも、二ゴロで二、三塁に好機を拡大。先輩の執念に心が熱くなった。2死二、三塁、鳥谷は弾丸ライナーで先制の右前2点打を決めた。「最年長の福留さんがそういうプレーをしてくれたので…。なんとか走者をかえしたかった」。6回にも中押しの2点打を放ち、8回には犠飛でダメ押し。金本監督が「なかなか勝負どころで決める試合がなかったけど、初めて大仕事をしてくれた」と絶賛する働きだった。

 鳥谷は数年間、ひそかなルーティンを続けている。試合開始2時間前、打撃練習を終えるとトレーナー室へ。目的は約15分間の睡眠だ。「どこでもすぐ寝られる」と豪語する通り、一瞬でパタン。ミーティングまでつかの間の熟睡に入る。「集中力は何時間もずっとキープできるものじゃない。試合前に1回休ませたくてね」。脳を1度リセットさせるから、マックスの集中力を打席で発揮できる。

 前日6日は若虎が反発力を披露し、球団史上初の9点差逆転勝利を記録。この日はベテラン勢が存在感を見せ、昨季リーグ覇者に1ゲーム差をつけた。9日からは敵地で巨人2連戦に臨む。金本監督は「菅野が投げてきますが、こっちも秋山だと思うんですけど、投げ勝ってほしいですね」と期待。天敵広島を派手に撃破し、次は3戦連続完封中の菅野を標的に定めた。【佐井陽介】