阪神福留孝介外野手(40)が一振りで球場の雰囲気を変えた。3回。同点となり、なおも2死一、二塁。ヤクルト原樹の146キロ直球をドンピシャリのタイミングで振り抜いた。打球はきれいな弧を描いて右中間席に突き刺さった。勝ち越しの15号3ランだ。
福留 思い切ってスイングした結果、たまたまですけど最高の結果になってくれました。
この回は先頭の北條と坂本の連打で無死一、二塁の好機をつかんだ。1死後に糸井が左前に同点打を放っていた。一気に勝ち越しを狙いたい場面。ベンチの期待に、虎党の願いに、キャプテンがしっかりバットで応えてみせた。
日本球界復帰後、最高の夏を送る。8月は3割2分7厘、6本塁打、21打点。13年に阪神加入後で自己最多の数字をたたき出す。その中でも秀逸なのが打点。18安打中13回も打点をマークする。4月に40歳を迎え、夏場に入り疲労が蓄積されやすい時期になるが「体重が減るとか言うけどオレは分からん。これまで減ったことない」と頼もしい。
首脳陣は最大限にパフォーマンスを発揮し続けてもらうため、夏場に入ると週2度程度の休養日を設けたが、金本監督は「リミッター解除」を示唆するほどの信頼を置く。試合後の同監督は「久々にスカッとしたホームランだった。ベンチで見ていても、こっちがスカッとした。すごい当たりだった」と大喜び。逆襲に向け、ベテランが響かせる快音は、チームに大きな勇気となる。【山川智之】



