ハマの浜ちゃんが、新人王を超える評価を受けた。DeNA浜口遥大投手(22)が6日、横浜市の球団事務所で契約更改し、3250万円アップの年俸4750万円でサインした。新人ながら10勝(6敗)挙げたことを高く評価。今季年俸から216%アップで、セパ両リーグ新人王の京田と源田の2人を上回り、ルーキーNO・1の年俸を勝ち取った。(金額は推定)

 新人王を超える評価に、浜口は驚きを隠せなかった。「ここまで評価してもらえているとは…」。初めての契約更改で提示された金額は、4750万円。3倍以上の評価額に目を丸くしながら「緊張しました。これから1年でも長く、(更改)できるように頑張りたい」と、8桁の数字が並ぶ契約書にサインした。大卒1年目の同期たちから頭1つ抜ける活躍が、その数字をもたらした。

 リーグ最終戦の10月4日中日戦で、10勝目を挙げた。新人左腕では、球団史上58年鈴木隆以来59年ぶり3人目の偉業。セ・リーグ新人王の一騎打ちと思われた中日京田を、その試合で3打席無安打とねじ伏せた。僅差に思われたタイトルは、意外なほど大差で譲った。それでも、NPBから新人特別賞で表彰。年俸では京田の4000万円と西武源田の4100万円いずれも大幅に上回った。

 同世代との勝負には「刺激にはなるけど、そこまで意識はない」と無欲の精神を貫く。2年目のジンクスにも目もくれず、来季目標には(1)イニング数(2)完投数(3)四球数を挙げる。「150から160回投げられるようにしたい。完投もなかったので、5試合くらいは目指したい。四球も多かった。攻めた四球はしょうがない。勝負にいった上で、四球をなくしたい」と明確な目標を立てた。

 そのために、オフは2軍練習場で孤独トレを敢行する。「自分と向き合いながらトレーニングができる」と、走り込みと体幹強化に取り組む。今季は7月に左肩を痛め、登録抹消を味わったが、けがをしない下地を作り上げる。「いい時期も悪い時期も経験して、密度の濃い1年だった」。充実したルーキーイヤーを終えたハマの浜ちゃんが、2年目のジンクスも吹き飛ばす。【栗田成芳】