中日松坂大輔投手(37)が最終試験をクリアした。オープン戦最終戦となったロッテ戦に先発。4回に4長短打を許したが、苦しみながらも5回6安打3失点にまとめた。初めて「9番投手」で出場し、打席にも立った。ノルマの5回、100球(93球)をクリアし、森監督も事実上のGOサイン。4月4日巨人戦(ナゴヤドーム)での中日デビューがくっきり見えた。
百戦錬磨の松坂が夢中になっていた。4回は4安打を浴びて3失点。常に走者を背負う状況で、高校時代からのセットポジションの悪癖を忘れていた。
「手が先に動いちゃうんです。そうしたら走者は手を見て走れるので。5回は足から動かすようにしました」
積極走塁を掲げる井口ロッテとはいえ、4回までに3盗塁を許していた。苦しい回を終え、冷静になった。クイック投法を修正した5回は、1死から出した一塁走者の二盗を松井雅が防いだ。「監督には(癖を)直せるなら早く直せよ、と言われました」と頭をかいた。
直球の調子が悪く、あまり使わないカーブも交ぜて変化球主体の配球を試みた。試合を作る方策を必死に探った。3回には打球に右足を出して「絶対やめてください」と年下の朝倉投手コーチに怒られた。体調ではなく「野球の」反省ができることが大きな進歩だ。「オープン戦で出てほしいもの(課題)はほぼ出たと思う。あとは球の質とか、すべてひっくるめて状態を上げていく」とスタンバイ状態に入ったことを宣言した。
今後、2軍戦の調整登板はしない。次はもう公式戦だ。4月4日の巨人戦(ナゴヤドーム)での初登板が内定している。その条件として、オープン戦で5イニング以上投げることを森監督は定めていた。指揮官は日程を明かさなかったが「シーズンに向けて1歩上の段階に来たんじゃないかな」と事実上のGOサインだ。
松坂も手応えを感じている。「予定通りに5回を投げられたのは良かった。言われたところで投げられるように準備、体調を整えて開幕を迎えたい」。ソフトバンク時代は右肩痛に悩まされて3年間で登板はわずか1試合。06年以来の日本での復活星へ、力強く進んでいる。【柏原誠】



