ヤクルトが、5連勝で最多11あった借金を完済した。3点を追う5回、青木から6連打で一挙4点。小川監督は「打線が打ってくれて投手は勇気づけられたと思う。選手の粘り強さが出た。技術うんぬんではなく集中力」とたたえた。

 8-8で迎えた7回1死二塁。代打荒木の三ゴロは阪神北條が捕球したが、藤井がするりとタッチをかいくぐり、三塁へ到達した。1死二、三塁で西浦は阪神桑原から中前へ。6連打の前に三ゴロに倒れ「今日はみんなが打ってくれるわ」と切り替えていたが、最後にヒーローに。「届く球は振ろうと思っていた。勝ちたいんや! と打ちました」。

 移動日の練習にはバレンティンも例外でなく参加する。ホームゲームでは必ず早出の練習を行い、コーチ陣も打撃投手を務めて汗を流す。猛打賞の雄平は「みんな打ってくれて、いい雰囲気で入れた」。まさに全員野球の精神が染みついている。【保坂恭子】