金本阪神が左打者を6人並べる先発オーダーで中日先発小熊を効果的に攻略した。前日21日は左腕ガルシア対策で右打者を6人先発させたが、鮮やかな変わり身だ。金本監督は「小熊にはデータはそんなにないからね。打てそうな打者を並べたというだけ」と笑い飛ばしたが采配は的中した。

 1回は福留が先制2ランを放ち、2回は先頭伊藤隼の中前打が起点になり、追加点を奪う。5回は4番糸井が打った。1死一、二塁でスライダーをコンパクトにとらえて右翼線適時二塁打。「追加点の欲しいところで走者をかえすことができて良かった。勝ってよかった」と振り返る。直後はナバーロも加点適時打。小熊は対戦前まで右打者を打率2割1分2厘と抑えていたが、左打者に2割7分と苦戦していた。左打者が、ことごとく得点に絡んだ。

 5回までに先発野手全員安打とし、目に見える形でリーグの“最下位”を脱出だ。チーム打率2割5分1厘は2割5分のDeNAを逆転。8月11日も1度だけ上回ったが「毛の差」で、成績表は「247」で同じ。今回は「厘の差」になり、見た目でも順位が上がったのは5月8日以来だ。長く打線が振るわず、チーム停滞の「象徴」だった。7月19日には金本監督は「暗黒時代より打ってないのかな」と渋い表情を浮かべていた。だが、翌20日DeNA戦から、この日までの約1カ月は打率2割7分4厘と奮闘。元気な打線が残り40試合の命綱になる。【酒井俊作】