巨人から育成3位指名を受けた旭川大高・沼田翔平投手(18)が1日、旭川市内の同校で、柏田貴史スカウト(47)から指名あいさつを受けた。巨人は、最速146キロの伸びのある直球に加え、ルックスの良さを高評価。次代のスター候補として期待した。沼田はプロでの肉体改造について「筋肉でがちがちにならないように」と強調。“イケメン細マッチョ”投手としての大成を誓った。
沼田が謙虚に口を開いた。巨人の柏田スカウトと握手をかわすと「うれしいというより、これからだなという緊張感の方が大きい。今からしっかり準備をして、プロで戦えるような体をつくっていきたい」と前を見据えた。
巨人は、投手としての伸びしろに加え、全身から醸し出す雰囲気も感じ取って指名した。「いいボールを投げるし男前で立ち姿がいい。スター性抜群で、いずれ巨人を背負える素質を秘めている」と柏田スカウト。今春の旭川地区予選の旭川商戦、雨でぬかるむマウンドに立ち最速146キロをマークした沼田の投球を視察し「糸を引くような直球。一目ぼれしたみたいな感じだった」と振り返った。
体脂肪率5%のスレンダーな肉体を維持し、プロで体幹強化や体の使い方を学び、まず支配下登録、そして1軍出場への道を切り開く。「筋肉もりもりにするのではなく、動きのしなやかさを突き詰めたい。言ってみたらブルース・リーのような体にできたら」。4日に都内でメディカルチェックを受ける予定で「特に肩甲骨まわりの柔軟性を高める方法を聞いてみたい」と独自のテーマを掲げた。
幼少期からおやつ代わりにトマトやキュウリを食べる習慣があり「今でも食事で野菜を多めに食べる」と言う。超ヘルシーな食生活に加えドラフト後は、無駄な糖分を取らないよう大好きなオレンジジュースを封印した。現在175センチ、64キロ。柏田スカウトは「プロの食事、トレーニングと休息の中で鍛えれば、さらにいい体になる」と太鼓判を押した。ストイックな姿勢を貫き、美しく強い投手を目指す。【永野高輔】
◆沼田翔平(ぬまた・しょうへい)2000年(平12)6月24日、旭川市生まれ。旭川神居中1年から本格的に野球を始める。旭川大高では1年春から背番号14でベンチ入り。2年夏は背番号1で北北海道大会4強入りに貢献。3年夏で甲子園に出場し、タイブレークで敗れた1回戦(対佐久長聖)は先発し8回4失点(自責0)。最速146キロ。家族は両親と兄。右投げ右打ち。175センチ、64キロ。