雨が弱まった昼すぎの球場が、沸きに沸いた。昼食を済ませた中日根尾昂内野手が、駆けつけたファンの前に出てきた際のこと。雨のため午前中は隣接する体育館、午後は室内での打撃練習を余儀なくされたため、ちょっとした“ファンサービス”になった。

立石巡回野手コーチのノックを受ける。雨でボールがイレギュラーし2回連続でお手玉。その直後に、さすがのグラブさばきを披露すると歓声が起きた。

淡々とプレーしていたから、声が出ていないと見るや今度は同コーチが大声で「返事がない!」と叫ぶ。すると直立不動になり「頑張ります!」と、球場に響くほどに声を張り上げた。

まだ治療優先のチーム方針もあって、サイン対応を控えている。本人には心苦しい思いがあるのだろう。待っていた子供たちから色紙を出されると、申し訳なさそうにペコリと頭を下げる姿もあった。