今季限りでの現役引退を表明しているロッテ福浦和也内野手(43)が11日、地元の千葉・習志野市で26年ぶりのマウンドに立った。

この日はイースタン・リーグのヤクルト戦で、福浦は試合前のピッチセレモニーに登場。第一カッター球場(秋津野球場)は習志野高3年夏の千葉大会3回戦で野田北に敗れ、高校野球生活を終えた思い出の球場でもある。

投手として延長10回まで投げ抜いた93年7月以来の“登板”で、用意された当日券300枚は30分で完売した。

「守ります、習志野高校のピッチャーは、福浦くん」。アナウンスが流れると、高校野球さながらにサイレン音が球場を包んだ。左腕福浦は大きく振りかぶり、クロスファイアで右打者の内角を突くストライク投球を披露。バックを守った同校野球部の同期16人と笑顔でハイタッチし、記念写真におさまった。

「高校の夏の大会以来でちょっと緊張しましたけど、ストライクが入って良かった」と安堵(あんど)。「こんな機会なかなかないですから。地元習志野で始球式をさせてもらえるなんて。楽しかったです」と振り返った。

それぞれがグラブを持って駆けつけ、背番号「9」の福浦ユニホームを着用してイベントを盛り上げた同期の面々には「久々に会えてうれしかった。みんな元気そうで良かったよ。夜は同窓会しようかな」と感謝していた。