阪神梅野、男手一つで育ててくれた父に尽きない感謝

6月の第3日曜日は「父の日」。幼き頃に追いかけた父の背中、遠く離れて暮らす父への思い、そして感謝の気持ち。野球人たちが父親との濃厚な思い出を語った。

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阪神梅野隆太郎捕手(27)は、男手一つで育ててくれた、父義隆さんに感謝した。母啓子さんは、梅野が小学4年生時に、34歳の若さで他界。「中学生の時は練習量が多くて帰りが夜11時半になっても、ご飯を用意して待っていてくれた」。ご飯、みそ汁、納豆、サラダに、焼いた鶏もも肉。白米をたくさん食べられるようにと、父が考えてくれた料理だ。家では炭酸飲料も禁止。冷蔵庫にあったのは、野菜ジュースと青汁だけだった。

仕事をしながら見守り続けてくれた。「スライディングした後のユニホームとか、泥落として(洗濯機に)入れとけって言われて、自分たちが先に寝た後に洗って干して置いてくれた」。梅野は弟との2人きょうだい。「大人になって、ようやってくれたなって思う」としみじみと語った。

少年野球のコーチも務めていた義隆さんを「厳しかったかな」と振り返る。反抗期には話を素直に聞けないこともあったが、そんな時も真正面からぶつかってくれた。「そういうことがあったからこそ、変な道にいかなかった」。感謝の思いは尽きない。

義隆さんは今、試合の日は必ず、開始時間に合わせて仕事を終わらせ、風呂に入り、テレビの前で準備しているという。梅野は、地元福岡で行われた12日のソフトバンク戦で4打点と快勝に貢献。試合後、義隆さんから「みんな見に来てるときに活躍できて、本当に良かったな」と電話があった。グラウンドで躍動する姿が、テレビの前の父を喜ばせている。【磯綾乃】