万全でPJが戻ってくる。コンディション不良で2軍調整中の阪神ピアース・ジョンソン投手(28)が25日、ソフトバンク3軍との練習試合(鳴尾浜)で実戦復帰し、復活をアピールした。7回の1イニングを3者連続三振。わずか11球、最速150キロをマークするなど3球のパワーカーブも交え、1度もバットに当てさせない完璧投球だった。

「いい仕事ができました。感触もよくなって準備もできてきた。チームを助けられるように頑張ります」

先頭谷川原を外角低めの148キロ真っすぐで空振り三振に仕留めると、古沢も145キロ真っすぐで見逃し三振。野村も144キロ真っすぐで見逃し三振に斬った。

矢野監督も待ちわびていた。リーグ戦が再開する29日の中日戦(ナゴヤドーム)での昇格を明言した上で「勝ちパターンでいろいろできるのはジョンソンが来ると増えていく。立ち位置を変えるのは現状考えていない」と定位置のセットアッパー復帰を明言した。

1軍舞台で再び大暴れすることを予感させる内容だった。平田2軍監督は「スピード、キレ、コントロール全て申し分ない。ファームのレベルでは打てない」と絶賛。香田2軍投手コーチも「格が違う。力の差を見せつけてくれた」とうなった。バッテリーを組んだ坂本は「(ボールを)長く持ったり、タイミングを変えたりしていた。コントロールも良いし、威力もありました」と太鼓判だ。

前半戦は28試合に登板して防御率0・64と絶対的な存在を誇った。ジョンソン離脱からチーム成績も下降しただけに、勝利の方程式が再び安定し、戦力が大幅にアップすることは間違いない。「(調整期間も)全部の試合を見ていたよ。(後半戦も)チームにいいリズムが流れるように、バッターを打ち取っていくだけです」。チームは首位巨人まで3・5差の3位につける。頼もしい助っ人が、逆襲奪首を導く。【真柴健】

▼ジョンソンが2軍落ちした6月7日以降、チームは4勝9敗2分けで勝率3割8厘。同6日までの31勝25敗2分けの5割5分4厘から失速した。なお、ジョンソン離脱期間の9敗中、逆転負けは6度。今季の逆転負け全10試合の過半数以上が、助っ人セットアッパーの不在時で、その影響の大きさを感じさせた。