巨人育成出身の苦労人、増田大輝内野手(25)が4年目でプロ初のお立ち台に上がり、妻と2人の子どもへの思いを叫んだ。

7回から阿部の代走で出場。そのまま三塁の守備に入ると同点の9回裏無死一塁で打席が回ってきた。サインは送りバントだったが、中日ロドリゲスの初球、149キロの真ん中の直球を空振り。「少し中途半端になってしまった」と反省したが、一走若林の盗塁で、無死二塁とチャンスが広がった。

最後はフルカウントからの6球目、内角の152キロを三塁前にきっちり転がした。処理した中日の三塁手高橋が一塁へ悪送球の間に二走若林が生還。増田大はベンチから飛び出してきたチームメートのウオーターシャワーを浴びた。

「3ストライク目は(体に)当たってでもフェアグラウンドに転がそうと、そのくらい根性入れていきました。常日頃からバントをしっかり決められるようにと思って自信つけてやってきたので、2ストライクからでも決める自信があったので決められてよかった」と喜んだ。

プロ初のお立ち台では、徳島に住む妻優香さんと2人の子どもへ向け「パパやりました!」と声を張り上げた。プロ入りから単身で東京に住み、2年目の17年に支配下登録をつかんだ。「毎日テレビ電話で1日頑張ろうと元気もらって、いい形で送り出してくれてる。長男はテレビに僕が出ていたらパパと分かる。今日も見てくれてるかな、思います」と表情を緩めた。