助演男優賞はドラ1ルーキーだ。阪神近本光司外野手(24)が自身初の1試合4安打を決め、「セクシー劇場」の名脇役を演じた。
締めは1点を追う9回無死。1ボールから左腕岡田の直球を振り抜き、一、二塁間を破った。「試合の流れ的にも、走者が出れば何が起こるか分からない。ヒットじゃなくてもいいから出よう、と。思いきりいけました」。直後に2番ソラーテの逆転サヨナラ弾が飛び出し、笑みがはじけた。
新助っ人デビュー戦の26日巨人戦以来、3試合ぶりに1番近本、2番ソラーテが並んだ。「今ソラーテは調子がいいので、なんとかしてくれるだろうというのはあります」。前回は内野安打で決勝2ランをお膳立て。この日は5回無死でも中前打でソラーテの逆転2ランを呼び込んだ。「後ろに長打を打てる打者がいると、なかなか走れないというのはありますが…」と苦笑いしたが、ここまでセクシー弾3本すべてを安打でサポート。抜群の相性だ。
2回には足で同点内野安打をゲット。6回には一時は勝ち越しとなる中前打を記録し、好守まで披露する暴れっぷりだ。9度目となった猛打賞は年間13度ペース。別当薫(48年)、高山俊(16年)の阪神最多13度どころか、巨人長嶋茂雄(58年)が持つセ・リーグ最多14度も狙える位置にいる。矢野監督は「あいつが出るとムードがだいぶ変わる」と絶賛。時には主演を張り、時には助演に回り…。もう、虎の劇場に近本は欠かせない。【佐井陽介】
▼近本がプロ初の4安打を放ち、通算104安打とした。シーズン143試合換算だと154安打ペース。セ・リーグ最多の58年長嶋茂雄(巨人)153安打を超える勢いだ。
▼近本は9度目の猛打賞。年間13度ペースで、セ・リーグ最多の58年長嶋14度、チーム記録の48年別当薫、16年高山俊の各13度を射程に入れている。
▼また、マルチ安打は29度目。シーズン43度に達するペースで、球団最多の98年坪井智哉40度の更新が十分に可能だ。なおセ・リーグ最多は58年長嶋48度、プロ野球記録は56年佐々木信也(高橋)54度。



