ママチャリ男が北海道に殴り込みだ!日本ハムから2位指名を受けた東海理化・立野和明投手(21=中部大第一)が仰天エピソードを披露した。

「高3のときに故障して野球を諦めかけた。でも(野球を)続けたかったので(9~11月を)自転車で3カ月学校に通ってました。ケガは腰と(ノックが直撃し)左目だったので、下半身を鍛えられるかと思って。雨でも晴れでもママチャリで片道26キロです」

始業の2時間ほど前には自宅を出発。野を越え山を越えて学校に到着すると、教室は無人だった。「誰よりも先に到着しちゃって。何回もタイヤが途中でパンクしたりして(電車賃より)修理代の方が高かった」。自転車で鍛えた太ももをさすって照れ笑いだ。

落差のあるスプリットが武器。東海理化入社時は71キロだった体重は約10キロも増え、141キロだった球速も、最速152キロと威力を増した。イチローと同じ愛知県豊山町出身。「空港バッティングセンターにも通っていました。憧れの中の憧れです」と同郷の先輩を別世界に見てきた。

目指したプロの世界へ-。ただ不安要素? もある。会見後は「自分は北海道に行くの? って感じです。実はセかパかもわからないぐらい。パ6球団(のチーム名)を全部言えないと思う」。そんな天然ボーイだが、最後はきっちり締めた。「千賀さん(ソフトバンク)や菅野さん(巨人)みたいに。球界を代表する投手になりたい」。札幌ドームのマウンドで、その熱意を白球に込める。【真柴健】