鯉のエース街道を突き進め! 広島ドラフト1位の明大・森下暢仁投手(22)が9日、広島市内のホテルで行われた新入団選手発表に出席し、背番号18のユニホーム姿をお披露目した。

佐々岡真司監督や米大リーグ・ドジャース前田らがつけたエースナンバーに袖を通し、最速155キロ右腕がセ界に旋風を巻き起こす。

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背番号18について問われた森下は新入団発表の壇上で、「カープの18番は本当に…」と2つ隣の席に座る佐々岡監督をチラ見し、ニヤッとした。そして「監督と前田健太さんもつけていたので、本当に重みのある背番号だと思います」。再び指揮官に目を向け、「ありがとうございます!」と感謝した。

持ち前の強気の投球でセ界の打者に立ち向かう。対戦したい打者を問われ、今季のリーグMVP巨人坂本勇の名を挙げた。「球界を代表する坂本選手を抑えることができれば自信もつきますし、打たれればまだまだ足りない部分があるなと思わされる打者だと思う」。もちろん、勝負球は最速155キロを誇る速球だ。「直球の回転、空振りをとれるところが魅力だと思う。強気で攻めるところは攻めて、変化球でカウントをとって、打者と戦っていきたい」。プロ1年目でも臆せずに真っ向勝負を挑む決意だ。

佐々岡監督の背番号18への期待は大きい。監督就任後初めてのドラフトで「即戦力投手がほしい」と意中の右腕の一本釣りに成功した。指揮官が90年から引退まで18年間着用し、08年から前田に引き継ぎ、15年以来5年ぶりにエースナンバーを継承させた。指揮官は「エースになってほしい。しっかり開幕1軍に入って、ローテーションに入ってもらいたい」と活躍を望んだ。右腕は「18」について「恐れ多い」と不安を口にするも、「このユニホームを着て、しっかりとした結果を残せるように頑張りたい」と覚悟を決めた。

森下は新人イヤーの目標を高らかに掲げた。「開幕でローテーション入って、新人しか狙えない新人王を狙っていきたい」。14年に10勝を挙げた大瀬良以来の新人王を狙う。偉大な背番号を身にまとい、エースへの道が始まった。【古財稜明】