「波乗りノブ」で白星を量産する。9年目を迎える巨人今村信貴投手が10日、自主トレを公開。

昨年まで自主トレに参加していた西武内海組から独立し、後輩の高橋、横川を引き連れ今村組を結成した。船出の地はサザンオールスターズ桑田佳祐の地元、神奈川・茅ケ崎。昨季から登場曲をサザンの東京VICTORYにした左腕は「茅ケ崎が好きだから。海と、自然と。その近くで練習したいなと」。聞き覚えのある風景に囲まれ、烏帽子(えぼし)岩を背に青い渚を走った。

昨年末、サザンを好きになるきっかけをくれた茅ケ崎出身の妻との間に、第1子も授かった。「しっかりパンパース代を稼ぎたいと思います」とパパとしての初めてのシーズンで躍動し、笑ってもっとベイビーと胸を張って言う。

本家同様に“全国ツアー”を成功させる。昨季マツダスタジアムや甲子園で防御率2点台の好投を見せたが、横浜スタジアムや神宮球場では防御率10点以上と苦戦。「苦手意識をなくしていかないと、年間通して投げられない」。全ての“会場”で安定した投球を披露すれば、目標の規定投球回も見えてくる。全国どこでもベストパフォーマンスを披露するサザンの希望の轍(わだち)をたどる。【久永壮真】