愛ある“挑発”が発奮材料だ!! オリックス・ドラフト1位の宮城大弥投手(18=興南)が同期プロ入りのライバルから刺激を受けた。大阪・舞洲で新人合同自主トレに臨み、投手陣は両翼ポール間ダッシュなど、本格的なランニングメニューを始めた。

力強く走る。脳裏をよぎる言葉があった。前日10日は都内でNPB新人選手研修会に出席。昨夏、韓国で行われたU18W杯でプレーした戦友らと久しぶりに再会した。「そっちの球団の練習はどう?」。ロッテ佐々木朗やヤクルト奥川…。近況報告で旧交を温めるなか、阪神西純や及川が「結構、走ってるよ」と胸を張る。追い打ちをかけるように西純ら数人に突っ込まれた。「太ったな」。すぐに「気のせいじゃない?」と言いつくろったが、内心は穏やかではなかった。

宮城は言う。「阪神さんがだいぶ走っていると聞いて…。自分も少しは走らないとなと思いました」。講義した侍ジャパン建山義紀投手コーチの言葉にも深くうなずいた。「全てを野球に注いだ方がいい」。最速149キロの速球派左腕は、睡眠など私生活の重要性を再確認。「(同期に)負けたくないのもあるけど相手のペースに合わせず、自分のペースを維持してやっていきたい」。背筋が伸びる1日になり、また前を向いた。【酒井俊作】