広島坂倉将吾捕手(21)が24日、広島・廿日市市内の大野練習場で行われている合同自主トレに合流した。初日から全体練習後にスローイング練習や特打を自ら課した。前日23日まで巨人炭谷との合同自主トレに参加しており、調整が順調なだけでなく、技術向上のきっかけをつかんだ。

自ら志願して実現した合同トレは千葉・館山と宮崎・南郷の2カ所で1月7日から23日まで行われた。午前8時から午後4時過ぎまで体幹トレーニングに加え、守備練習や打撃練習がみっちり続いた。「僕の中では守備を多めにやった。なるべく見てもらえるように。いろいろアドバイスもらえるようにやってきたつもりです。聞けば何でも答えてもらい、本当に充実していました」。最終日まで捕手として成長のヒントを探った。

グラウンドだけでなく、宿泊する施設も同じ。食事会場でも野球談議に花を咲かせることも多く、捕手道漬けの日々を過ごした。「技術面はなるべく体に覚えさせたいと思ったので、投げる数も増やして、こなしてきたつもり。そこを突き詰めていって実戦までに形が間に合えばいいなと」。キャッチングからスローイングの握り替えまでの技術矯正などを中心に継続して取り組んでいく。

2月1日から始まる春季キャンプでは5人体制となった捕手争いが待っている。「やりたいこともあるし、やらないといけないこともある。時間を大幅に使って妥協なくやれればうまく入っていけるんじゃないかなと思います。ケガする寸前までやります」。高い打力に捕手力の底上げがあれば、一気に2番手候補に躍り出る。打力で出場機会を増やしてきた坂倉が、捕手としてのプライドを胸に春季キャンプに臨む。【前原淳】