開幕を待つ日本ハムファンのみなさんへ。日刊スポーツのインタビュー企画第3弾は、近藤健介外野手(26)です。昨季パ最高出塁率(4割2分2厘)で初タイトルを獲得。秋には侍ジャパンの一員としてプレミア12にも出場しました。今月、待望の第1子が誕生したばかり。打撃の究極進化を目指す新米パパの誓いは、ちょっぴり欲張りなものになりました。【取材・構成=中島宙恵】

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-今季の「誓い」

近藤 首位打者を取って、優勝して、優勝旅行に家族を連れて行くこと。どうですか?

-贅沢ですね

近藤 うん(満面の笑み)。

-今月、待望の第1子が誕生しました。お風呂に入れたりは、したのかな

近藤 入れましたよ。両親学級に通って、お風呂の入れ方、おむつの替え方、いろいろ学びました。(授業では)人形だったから怖くなかったんですけど、いざやってみたら首が据わっていないし怖かった。出産にも立ち会えたし、幸先いいんじゃないですか?

-オープン戦の序盤は「らしくない」打席が多かった。試したことは

近藤 ボールの内側にバットを入れること。プレミアで坂本さん(巨人)や浅村さん(楽天)、秋山さん(レッズ)もそうだし、みんなが共通して言っていたことなんです。

-どんな効果がある

近藤 可能性が広がる。ポイントが合ったらしっかり打てるし、差し込まれてもファウルで逃げられる。(バットの)面が向かないので、変化球も拾えたりメリットがあると思うんですけど、やるとなると難しい。タイミングが合わないとうまくバットが入らないので、タイミングを合わせることが大事。あとは感覚。オープン戦でも、いい感じのヒットがなかった。練習ではいいんですけど、試合になると球が強くなるので、それを打ち返そうと力んでしまう。いろいろ試していますけど、まだ、無意識にはできない。

-キャンプから、ずっと取り組んでいる

近藤 体に染み込ませるには、バットを振ることが一番だと思います。置きティーとか、普段やらないことをやるようにした。タイミングが取りやすく、無駄なところに力が入らない構えで、インパクトまではボールの内側を捉えることだけを意識しています。

-首位打者は近年ずっと目標にしている

近藤 達成するには、何か違うことを試さないと。毎年レベルを上げるために、今は我慢だと思って新しいことに挑戦しています。

-何が足りない

近藤 絶対的な技術。去年首位打者の森(西武)は打者として幅がある。引っ張れるし、左に流し打ちもできるし、変化球にも対応できるし、強く振れる。幅が広くて、僕はそういうところが足りない。どんな打撃もできる、究極進化を目指して頑張ります。

◆近藤のオープン戦成績 14試合に出場し、35打数8安打、打率は2割2分9厘。四球を11個選んでおり、出塁率4割1分3厘と高水準を維持したのはタイトルホルダーとしてさすがだが、安打数は伸びなかった。昨年のオープン戦打率は4割5分5厘、一昨年も3割6分8厘で、比べてみても今季の低調は明らか。