セガサミーのプロ注目右腕、森井絃斗投手(20=板野)は2種類のフォークでプロ入りをつかむ。オフにフォークを改良。チームのOB、西武森脇の握りをまねすると、球質が格段に変わった。元は120キロ台後半だった球速も140キロ近くにアップ。落差も大きくなった。直球は最速152キロを計測する本格派。「フォークがあるからまっすぐにも余裕ができた。気持ち的に楽になりました」と手応えを口にした。

新たな武器も使いどころによって変化をつける。「空振りを狙う時とゴロを打たせるときで握りの深さを変えます」と説明する。今季公式戦初登板初先発となった3月26日の東京都企業春季大会・東京ガス戦。7回1死一塁の場面では「打たせるフォーク」で遊ゴロ併殺に仕留めた。理想の投球で8回1/3を投げ2失点で勝ち投手。「良い出だしでした」と満足した。

高校時代は甲子園未出場ながら150キロを投げ、プロから注目を集めた。それでもプロ志望届を提出せず、社会人への道を選んだ。今年でドラフト指名解禁年。「僕が一番投げてチームがしっかり勝つことが大事。その上でプロに行けたらと思います」と現実を見据えた。【湯本勝大】