阪神は8日、新型コロナウイルスの陽性判定を受け、3月27日から兵庫県内の病院に入院していた長坂拳弥捕手(25)が、退院したことを発表した。

当面は関西圏内のホテルで自室待機となる。伊藤隼太外野手(30)、藤浪晋太郎投手(25)に続き、感染した3選手全員が退院。長坂は球団広報を通じ「このたびはファンの皆様をはじめ、球界関係者の方々、そして多くの方々にご迷惑とご心配をおかけしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。今後は今まで以上にプロ野球選手としての自覚を持って生活し、一生懸命野球に取り組んでまいります」とコメントした。

長坂は、新型コロナウイルスの陽性判定を受けた藤浪や伊藤隼らと3月14日に会食。発熱の症状があり1度は風邪と診断されたが、その後味覚の異常を訴え、26日深夜にPCR検査で陽性判定を受けていた。

5日には伊藤隼、7日には藤浪が退院しており、当面は自宅待機となっている。

 

【阪神のコロナ感染経過】

◆3月14日 藤浪、伊藤隼、長坂ら7選手が大阪市内で知人らと会食。

◆18日 長坂が体調不良を訴え練習欠席。藤浪は2軍練習試合(オリックス戦)に登板。

◆19日 長坂が大阪府内病院で胸部CT検査を受け「風邪」の診断。他選手らと隔離した形で寮内で療養。伊藤隼は2軍練習試合(オリックス戦)出場。

◆20日 伊藤隼は中日との2軍練習試合(ナゴヤ)の遠征参加(~22日)。

◆21日 藤浪が嗅覚異常を訴える。

◆22日 伊藤隼が嗅覚異常を自覚。

◆24日 長坂が練習復帰。夜に小幡と寮内で食事。伊藤隼は鳴尾浜の2軍練習試合(ソフトバンク戦)出場。藤浪は兵庫県内の病院受診。

◆25日 藤浪が別の病院を受診。伊藤隼は2軍練習試合に出場。長坂は2軍練習参加。寮内で小幡と食事。

◆26日 藤浪、伊藤隼、長坂が大阪府内病院でPCR検査。球団は4月1日までの活動休止を決定。

◆27日 球団が3選手の陽性を発表。小幡が西宮市保健所により濃厚接触者に指定される。

◆28日 14日の会食に参加していた大阪市の20代女性2人の感染発表。阪神選手の同居家族女性も感染が明らかに。

◆29日 14日の会食に参加していた神戸市内の20代女性の感染発表。会食に参加していたのは選手含め当初12人とされていたが、延べ13人以上だったことも判明。中日2軍の2選手が、伊藤隼と練習試合で接触したため自宅待機に。

◆30日 緊急役員会で活動休止期間の延長を決定。中日はナゴヤ球場で消毒作業。

◆31日 パ・リーグがオンラインで社長会を行い4月24日の開幕は困難との認識で一致。

◆4月2日 小幡がPCR検査を受けたことを発表。

◆3日 小幡の陰性が判明。

◆4日 米国出身の外国人選手に、帰国希望者がいないことが判明。

◆5日 伊藤隼が退院。

◆6日 西宮市内の独身寮「虎風荘」に住む寮生に対し、心理的な負担を考慮して、ホテルまたは選手の実家に“疎開”する選択肢を提示。希望する選手はこの日から一時的に生活拠点を移した。

◆7日 藤浪が退院。また政府の緊急事態宣言を受け、最短4月9日だったチームの活動再開を断念し、活動休止期間を継続する方針を示した。