プロ野球は2日、各地で3月から中断していた練習試合を再開する。

1日に1カ月の公式戦日程を発表。対外試合を行うことで、いよいよ開幕に向けた実戦的な調整が始まる。昨季セ・リーグ王者の巨人は東京ドームで、同じくパ・リーグ優勝の西武と対戦。本拠地で12試合中11試合をこなしながら、異例のシーズンに臨む。

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巨人は開幕から5カード東京で戦い、7月7日の阪神戦から長期ロードに出る。暑い夏は関西を中心に5カードこなし、1つ1つの勝負に徹していく。例年とは違う「東」「西」に極端に分かれる戦いが続くが、原監督は「与えられた中で我々はベストを尽くす。ターゲットに対して進んでいく」とぶれることはない。

誰も経験したことがないウイルスとの闘いが続くシーズン。「少々追い風も、あるいは逆風も吹くでしょう。全員でゴールを目指す。勝ち負けはとても重要なことではあるけど、今年はそれと同じくらい重要」と感染対策も徹底。2日からの練習試合は東京ドームで12試合中11試合をこなす。本拠地の試合が続いても、ホーム&ビジターを入れ替えて練習時間を遅らせるなど、さまざまな状況下で戦うシーズンに備えていく。

練習前には初のインスタライブで東京ドームの監督室を公開した。三原脩、川上哲治、長嶋茂雄、藤田元司、王貞治…。86年の球団史を彩る歴代監督の色紙が壁に並び「歴史をつなげる役割を持っている。そこはとても大事な、偉大な球団だと思います」と語った。元木ヘッドコーチと2日のスタメンも公表。4番で出場予定の岡本は左足打撲のため欠場の可能性もあるが「鼻毛はちゃんと処理しなきゃダメ。若大将って命名したんだから。田舎の大将じゃないんだから」とサービストークも全開だった。

右足親指痛のため離脱していた丸も1軍合流し、臨戦態勢は整った。NPBでは1軍枠の拡大やベンチ入りメンバー増員など多くの案が検討され、原監督は「2020のルールがあって僕はいいと思う。我々はそれに従う。ファンの人が興味ある、ドキドキするルールがいいと思う」と決定を待つ。「スタートするからにはやっぱり(困難な状況に)うち勝たないと。進んでいかないと」。特別なシーズンに臨む覚悟を示した。【前田祐輔】