巨人が原監督の提唱する「金の卵」発掘を本格化させる。1日、各地域ごとに小、中学校から密着するOBスカウトを始動させることを発表した。27日に第1回会議が予定され、21人が参加。大塚球団副代表は「遅くても中学1年生からマークしないといけない。ドラフト上位は分かるけど、下位と育成はうちも逃している」とスカウト網を強化する方針を示した。

従来のスカウトとは別に、リトルリーグやシニア、ボーイズで指導するOBの力を借りる。狭山西武ボーイズ(埼玉)監督の福井敬治氏、同代表の小野剛氏、うるま東ボーイズ(沖縄)監督の大野倫氏、大東畷ボーイズ(大阪)総監督の谷口功一氏らと契約。球界ではソフトバンク千賀や甲斐のように育成から成長した例がある。同副代表は「甲斐については全球団ノーマークだった。OBスカウトでカバーしたい」と説明。3年後をメドに全国47都道府県に配置する考えだ。

少年時代からの視察により「成功している選手は考え方もしっかりしている」とプレー以外に人間性も重視する。夏の甲子園が中止になり、プロを目指す高校生にアピールする場をつくると約束する原監督は「こういうご時世になって、金の卵に対してネットワークを広げる必要がある。スカウト全体で見る時間、機会を増やしたい」と願った。