日本ハム野村1号&サヨナラ打「自信になりました」

  • 日本ハム対ソフトバンク 9回裏、サヨナラ打を放ち歓喜する野村(中央)(撮影・黒川智章)

<日本ハム9-8ソフトバンク>◇2日◇札幌ドーム

伸び盛りの若武者が、ドラマチックな夜の主役になった。日本ハム野村佑希内野手(20)が2日、ソフトバンク3回戦(札幌ドーム)で、自身初のサヨナラ打。7-8の9回2死二、三塁で、リーグを代表する守護神ソフトバンク森唯斗投手(28)から、中堅フェンス直撃の逆転2点二塁打を放った。第1打席では、プロ1号となるソロ本塁打。記録ずくめの1日で、チームの連敗を阻止した。

   ◇   ◇   ◇

打った瞬間に、勝利を確信した。1点を追う9回2死二、三塁。高卒2年目の日本ハム野村は「相手は真っすぐが強い投手。小笠原さん(ヘッド兼打撃コーチ)に『タイミングを早めに取って、しっかり見るように』と言われていた」。マウンドの上には、リーグを代表するストッパー森。初球からバットを振った。カウント0-1からの2球目。真ん中の149キロに反応し、122メートル先の中堅フェンスに直撃する逆転サヨナラ二塁打に。思わず、右拳を天に突き上げた。「サヨナラは初めてなので、とてもうれしい。喜びながら走っていました」。先輩たちから手荒い祝福で迎えられると、普段は生真面目で大人びた表情を、くしゃくしゃに崩した。

この日は、第1打席でもプロ1号を記録。2回、バンデンハークの148キロ直球を、左翼席中段まで運んだ。直前の三塁守備でゴロをはじく痛恨のミスが失点につながり「バット返すしかないと思っていた」という“ごめんなさい弾”。第2打席でも左前打を放ち、3安打3打点。無観客の中で経験した初のヒーローインタビューでは「思い切ってやることが、自分の長所。すごくいい投手から打てて、自信になりました」と、胸を張った。

花咲徳栄高(埼玉)時代に、高校通算58本塁打を誇った飛ばし屋だ。典型的な“弟キャラ”の清宮に対して、落ち着いた雰囲気で先輩たちに溶け込んでいる。主将の西川は「物おじしない。10歳くらい違うのに、どの球種を狙ったらいいかとか、聞いている」と感心。思い切りの良い性格は、そのまま打撃に表れている。サヨナラ打の記念ボールをプレゼントされた栗山監督は「かわいいよね。今日に関してはスケールを感じさせてくれる打球だった」と、メロメロだ。今季、ブレークが期待される20歳。スターのオーラが、ぷんぷん漂う。【中島宙恵】