ピンチにはダイナが助けに来る! ホンダの守護神・小野大夏投手(21=高崎健康福祉大高崎)は試合終盤にマウンドに上がると最速150キロの力強い真っすぐとフォークを武器に打者をほんろうする。名は「だいな」。父が名付けた。夏生まれで大きく育て、という願いと、父が好きだったウルトラマンダイナにも由来する。小野は「ピンチの時は自分がマウンドに行き流れを変える」と笑う。

昨年6月、都市対抗予選で自信のある真っすぐを痛打され結果を残せず。本大会ではベンチを外された。「日本選手権では見てろよ、という気持ちでした」。悔しさを練習にぶつけた。緩急の必要性を痛感し、変化球を習得。真っすぐと同じ軌道で落ちるフォークを武器とした。フォームも下半身重視に修正し制球力も安定。昨年の日本選手権では150キロを記録した。こだわりの真っすぐは、高い回転数と伸びのある球へと磨かれ、プロから高い評価を得るまでに成長した。

「自分がマウンドに立った以上は0点に抑えます」と力強く話す。その名の通り、プロ野球界のヒーローを目指す。【保坂淑子】