福岡大の準硬式野球部にセ、パ11球団が注目する異色のドラフト候補がいる。

最速154キロの本格派右腕・大曲錬投手(4年=西日本短大付)だ。ロッテを除く各球団と面談し「1軍で活躍して日本一に貢献できる投手になりたい」と意気込む。指名されれば、プロでは珍しい準硬式出身11人目。16年楽天6位の鶴田圭祐投手(帝京大)同巨人育成4位の坂本工宜投手(関学大)以来になる。

今夏で引退したが、7月下旬からは同大学の硬式野球部の練習に参加中。打撃投手を務めるなど、硬式球の感触に「重みがありながら縫い目が硬いので、指にしっかりかかればスピンが利く感じ。元々硬式でやっていたので苦じゃない」と手応えを感じている。硬球での実戦登板はなく、球速も未測定だが「伸びは準硬式よりある感じ」と明かす。

高校時代は横手投げで130キロ台中盤。控えで目立つ実績はなかった。だが大学から上手投げに変え、九州6大学準硬式リーグで春秋通算35勝。コロナ禍で今春リーグ戦は登板2試合で中止も、複数球団のスカウトの前で最速154キロをたたきだした。運命の日を心待ちにする。【菊川光一】