プロ野球の発展に大きく貢献した野球人に贈られる「正力松太郎賞」の選考委員会が8日、都内で開かれ、ソフトバンク工藤公康監督(57)が選出された。昨年に続き「組織」への授賞も検討された中で、V9の巨人以来となる日本シリーズ4連覇に導いた手腕が評価された。現役時代を含めて5度目の受賞はソフトバンク王貞治球団会長(80)を抜いて単独最多。3年連続の受賞もイチローを抜いて史上初となった。

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工藤監督が王球団会長、イチローというビッグネームを上回った。3年連続5度目の正力賞に「大変栄誉な賞をいただくことができ、光栄なことだとうれしく思います。この賞は、福岡ソフトバンクホークス全体にいただいた賞だと思っています」と喜びを表した。

V9の巨人以来、パ・リーグ初の4年連続日本一に導いた手腕が評価された。選考委員の座長を務めた王会長は「工藤監督はその年、その年で大変すばらしい仕事をされている。勝つ、負ける以上に、チームに常に緊張感を持たせている。すばらしいタクトだった」と評価した。今季の工藤監督は、開幕前の練習試合で結果が出なかったベテラン内川に開幕2軍を命じ、若き栗原を初の開幕スタメンに抜てき。シーズン中盤からは育成出身の周東を1番に固定し、日本一まで駆け上がった。

一方、昨年も話題に上がった「組織」への授賞については今年も議論が交わされた。王会長は「(対象の)幅を広げたということは十分踏まえた上での話です。組織としてのソフトバンクは来年再来年、もっともっと評価が高くなると思う。その時は監督、コーチ、選手の名前ではなくて、組織としてもっと浮上してくると思う」と球団へ今後の期待も込め、経緯を説明した。

工藤監督は「この栄誉ある賞に恥じることのないように。微力ながらも全力で野球界の発展に貢献していきたい」と5連覇を目指す戦いに向け、思いを新たにした。【山本大地】

◆正力松太郎賞 日本のプロ野球の発展に功績を残した正力松太郎氏を記念し、1977年(昭52)に制定。プロ野球界に貢献した監督、コーチ、選手、審判員を対象に、選考委員が選出。04年に米大リーグのシーズン最多安打記録を更新したイチロー(マリナーズ)、13年に24勝0敗でチーム初優勝に貢献した田中将大(楽天)に特別賞が贈られた。賞金500万円。