「よくばり君」が着々とデビューへの階段を駆け上がる。西武は27日、埼玉・所沢での新人合同自主トレを打ち上げた。18日間の日程を終えたドラフト1位、渡部健人内野手(22=桐蔭横浜大)の気になる体重は、最大118キロから2キロ減の116キロに絞った。寮での食事はおかわり自粛。ガムと水で耐えしのんできた成果が表れ、渡部は「今日、体重を量ったんですけど、しっかり減っていたのでよかったです」と笑顔を浮かべた。

打撃ではフォームのマイナーチェンジに着手。左足を高く上げ、トップをしっかりと作り、ヘッドを立たせる。苦手だったマシン打撃ではセンター方向へ打ち返し「引っ張りだと自分のフォームが崩れるのでセンターから逆をイメージして振っています」。公式戦の登場曲は、格闘家・朝倉未来の入場曲「Battle Scars」を候補の1つに挙げ、リングに上がる姿と自身を重ね合わせた。

前日26日には、山川と“初絡み”。やせないススメを受けた。「重くなりすぎず、軽くなりすぎず、その辺の体重をキープしていきたい」と、キャンプでも体重計に乗る日課は続く。ロッカーでは主将の源田から「どすこい、これやるよ」とシャンプーとリンスをプレゼントされた。たぐいまれなキャラクターで、自然と主力の輪にも溶け込み始めている「よくばり君」。最短で2月23日の練習試合ソフトバンク戦(アイビースタジアム)が1軍デビューとなる。「しっかりピッチャーに対するボールを打ち返せるようにする」と、キャンプでのさらなるステップアップに目を向けた。【栗田成芳】