昨年7月に右肘関節鏡視下手術を受けた日本ハム田中瑛斗投手(21)が28日、リハビリを行っている沖縄・名護のブルペンで、本格的な投球練習を再開した。手術後初めて捕手を座らせて30球を投げ「久しぶりなので、まだ(投球フォームが)バラバラのところもありますが、最初にしては投げられました。3月の教育リーグで投げられたらベストかなと思います」と、実戦復帰を見据えた。

大分・柳ケ浦出身。高卒2年目の19年終わりごろから、右肘に痛みを感じるようになった。「病院で保存治療か手術かと言われ、最初は保存治療を選んだのですが…」。なかなか痛みは消えず、決断した。昨季は2軍戦でも未登板に終わっただけに、再スタートへの意気込みは激しい。

2月1日からは、沖縄・国頭の2軍キャンプに場所を移す。温暖な南国での調整に「何も感じないくらい状態がいい」。メスを入れたことで「ずっとモヤモヤしていたけど、今はすっきりした」と、笑顔が戻った。右肘の負担を減らすため「軽い力で、以前と同じ出力を出せるように」と大幅なフォーム改造にも取り組み、復帰の日に備える。

「キャンプ中に50~60球、投げられるようにしたい。スタートは出遅れるかもしれないけど、去年、投げられなかった分も、しっかり上(1軍)で勝ちたいなと思っている」。2季ぶりの1軍登板、そして待望のプロ初勝利を目指す。【中島宙恵】