どれだけリードを広げても、明大は最後まで攻撃の手を緩めなかった。8回に途中出場の堀内祐我内野手(2年=愛工大名電)が、東大・井沢から自身初本塁打となる2ランを放ち、毎回得点を達成。丸山和郁主将(4年=前橋育英)は「リーグ戦は何点あってもいい。1イニングの積み重ねの結果です」と胸を張った。

主将自ら引き締めた。グラウンド整備後の5回と7回の終了後、攻守交代が遅かった。「当たり前のこと。スキを見せないように」と8回の攻撃前、ナインに“喝”を食らわせた。田中武宏監督(60)は「その通り」とうなずいた。例年以上に練習熱心な選手が多いという。「コロナで野球が出来なかった去年の4年生の姿を見ているのでしょう」。チーム力の根底にあるものを、そう話した。

丸山は「去年の4年生は、スタメンの人でも夜もずっと練習していた。それでも優勝に絡めない。もっと、もっと練習しないと」。前日の1回戦も17安打11得点と大勝したが、自身はバント安打1本のみ。夜も、この日の朝もコーチと振り込み、4安打3盗塁と雪辱した。投手陣も大量リードに緩まず「明大、強し」を印象づけた。【古川真弥】

【毎回得点過去2回の記録は次の通り】

71年秋、慶大(東大2回戦、22得点)

91年春、法大(東大1回戦、17得点)

※慶大、明大は後攻のため、8回までの攻撃だった。表で9回まで攻撃し、毎回得点を記録したのは法大だけ。