ソフトバンクは2試合連続の引き分けた。先発の石川柊太投手(29)は、今季チーム最長の8回を投げ2失点の好投だったが、開幕戦以来の2勝目をつかむことができなかった。工藤監督は右腕を「何も言うことがないくらい、いいピッチング」とたたえつつ「野球っていろんな要素があるから面白いですね。面白いと同時に難しいですね」と複雑な心中で振り返った。

打線は2人の「天敵」を攻めながら、攻略しきれなかった。相手先発は19年から8連敗中の高橋。2回に失策が絡んで1点を先制すると、3回無死では周東がソロ本塁打。それでも、2年ぶりに黒星を付けるには至らなかった。

同点の8回はセットアッパーの平良と対峙(たいじ)した。昨年は9試合の対戦でわずか2安打、今季も試合前時点で3試合無得点と抑え込まれていた右腕だ。先頭栗原の二塁打に続き、中村晃が送りバントを試みたが失敗で三塁刺殺となった。その後1死満塁まで追い込んだが、代打明石の鋭い打球が不運な遊直。三塁走者の牧原大も飛び出し、好機が一瞬で消えてしまった。

パ・リーグの混戦状態が続く中で、工藤監督は「あと2試合しかないのでね。明日は明日でしっかりやっていかないといけない。こうやって我慢してやっていれば、必ずチームはいい方向に行くと思う」。5カードぶりのカード勝ち越しを見据え、気持ちを切り替えた。【山本大地】

▽ソフトバンク石川(今季チーム最長の8回を投げ2失点も勝ち負け付かず) テンポ良くアウトを取ることができたと思います。ただ、ホームランでの失点というところを、何とか防ぎたかった。結果的にチームを勝たせることができなかったのは、反省しないといけない。