変えられないモノにこだわるより、意識を変える-。元プロ野球選手の田中賢介さん(40)が7月13日に日刊スポーツ運営の食育サイト「アスレシピ」のセミナーに登壇する。176センチの体でベストナイン6度、ゴールデングラブ賞を5度受賞。食事や睡眠に対してストイックに意識を保ち、走攻守の3拍子そろった二塁手として活躍した。若手時代は「痩せやすかった」と体作りの苦労を乗り越え、日本一、そしてメジャー挑戦までの経験を、食事への意識を軸に語る。セミナー本番に先立ち、田中賢介さんの食事への意識をお届けする。

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176センチ。決して大柄ではない。「自分が他の選手よりも小さいというのは変えられないことなので。それ以外でできることはいろいろとやりました」。主にこだわったものは食事と睡眠。徹底的にやりきった。栄養学を学び、バランスの良い食事を実践した。

きっかけは1軍に定着できない、苦しさだった。「1年間戦い抜くときに体力が持たなかった。(レギュラー争いに)全然食い込めず苦しかった」と振り返る。口にするものが、自分のパフォーマンスを作る。痩せやすい体質もあり、外食や出来合いのモノに頼らずに食事への意識を高めた。「無理して食べていた時期もありました。たくさん食べられなかったので、1日に6食、7食に分けるとか。食事は大事だと痛感した」と少しずつ体を磨いた。

積み重ねた努力は結果になった。06年途中から正二塁手の座をつかむと、離さなかった。10年8月まで620試合連続出場。07年頃から料理代行を依頼し、玄米や鶏肉、魚とバランスの取れた食事を口にし、厳しい連戦を戦い抜くタンクを確実に蓄えていた。

食事だけでなく、睡眠にもこだわりを持った。遠征先には枕やマットレスを持ち込み。不規則になりがちなナイターやデーゲームの連戦も、寝る時間、起きる時間をきっちり区切った。「遅くなり過ぎないことが大事。遅く寝てしまうと、デーゲームで起きられなくなる」と早めの就寝を意識。疲労を回復する時間の質を高め続けた。

心に抱く言葉は「食事は3年後に現れる」だ。「すぐに効果が出ないものほど大事だと思っていた。自分で重要と思って、やりきる。これが大事です」とうなずく。良いと言われたものを試すだけでは、身体は変わらない。もちろん野球も同様だ。

「長所と短所があって、自分は課題や短所を補うタイプ。身体が痩せやすいとか、筋量が少なかったとかもそう。プロ入り後は守備がうまくなかったので、何とかうまくなろうと努力しましたし」と笑う。毎日の積み重ねが根を張り、自らの本当の成長につながると知る。

強い信念が支えた20年間の現役生活。自らが考え、実践した食事への意識は体の大きさを補って、あまりあるほどの結果を示した。さらなる話は7月13日のセミナー本番で深掘りする予定。高校野球シーズンも真っ盛りの中、球児にも役立つヒントが必ずあるはずだ。

◆セミナーのお知らせ

【7月13日午後7時~元プロ野球選手・田中賢介さんが語る「食事の意識」オンラインセミナー】

7月13日(火)午後7時から開催します。スポーツアンカーとして活躍中の元ラクロスのオーストラリア代表・山田幸代さんが司会を務め、対談形式で行います。大柄な体でなくても、意識と努力で戦う力をつける。頂点に駆け上がるために、自らの身体とどのように向き合ってきたのか-。世界と戦うトップ選手がくぐり抜けてきた経験の中に、次世代のアスリートに役立つヒントを探ります。「食」「カラダ」に悩みを持つ選手やジュニアアスリートの保護者、指導者も楽しめる内容です。参加費500円。

【応募方法詳細など「申し込みページ」】はこちら>>

◆田中賢介さんは引退後、北海道で理事長として小学校の設立に尽力している。22年4月の開校予定の私立「田中学園立命館慶祥小学校」(札幌・豊平区西岡)。9月から初年度(22年)の願書配布を開始予定。募集学年は新1~4年生までで、7月24日、25日にはオープンキャンパスの開催も予定している。詳細は同校ホームページまで(https://tanakagakuen.ed.jp/)